コンストラクションマネジメントとは

コンストラクションマネジメント方式(CM方式)とは、コンストラクションマネジャー(CMr)が建設プロジェクトの発注者の側に立ち、技術力やマンパワーの補完を行うと共に、プロジェクトの各段階において予算超過や品質不良、工期遅延を防ぐため、プロジェクトを一体的にサポートするマネジメント手法です。

このページでは、コンストラクションマネジメント方式について、CMの役割や歴史、メリットなど、コンストラクションマネジメント会社であるアクアの立場で解説しています。

建設プロジェクトにおけるCMの役割

CM(コンストラクションマネジメント)方式

一般的な建設プロジェクトでは、発注者・設計者・施工者の三者が存在しています。建物の建設・改修を設計者や施工者に依頼するのが発注者です。建物を活用して事業を行うことが多いため、事業主・事業者とも呼ばれます。建て替えや改修の場合は、所有者・オーナーなどと呼ばれることもあります。

設計者は、発注者と設計業務委託契約を締結して、お客様である発注者の要望を踏まえ、建物の計画・設計を行います。設計事務所に設計業務のみを依頼する場合と、建設会社に施工とともに、設計業務を依頼するケースがあります。

施工者は、発注者と工事請負契約を締結して、設計段階で作成した設計図書を元に、建物の完成を請け負います。一般的にはゼネコンや施工会社、建設会社と呼ばれます。

近年では、事業主の要望が高度・複雑化し、建物に関する技術も高度化してきています。また、不動産マーケットの活性化や不動産活用の多様化に伴う関係者の増大、それに加え、建物用途の複合化、発注方式の多様化など、建設プロジェクトを成功させるために、発注者も高度な知識や高い交渉能力が必要になってきました。

こうした状況のなか、発注者を技術的な観点から的確にサポートし、発注者の立場に立ち、多くの事業関係者をまとめながらプロジェクトを推進できるコンストラクションマネジメント方式の需要が高まってきました。

従来型のメリットを踏襲しつつ、建設発注に長けたコンストラクションマネジメント会社が発注者側として事業の成功をサポートするCM方式の導入が増えてきています。

コンストラクションマネジメントの歴史

コンストラクションマネジメント方式は、もともとはアメリカにその起源があります。1960年代の急速な産業発展で発注者の負担が増加し、徐々にCM方式の採用が見られるようになりました。1967年のワールドトレードセンター建設工事でのCM方式採用による工期短縮・工事費低減が実証されたことで、CM方式の信頼性が高まっていきました。

日本国内では1990年代から普及しはじめ、2001年の日本コンストラクション・マネジメント協会(日本CM協会)の設立で、その存在が広く知られるようになりました。建設プロジェクトの大規模化・多様化や、経済環境の変化・建設マーケットの縮小、建設産業の構造改革ニーズの高まりなど、様々な要因が絡み合うことで日本国内でも徐々に需要を伸ばしていきました。

コンストラクションマネジメント活用のメリット

建設プロジェクトにおいて、発注者がCM方式を活用することで得られるメリットは3点挙げられます。

コスト、品質、スケジュールの最適化

プロジェクトに関する発注者の要望を的確に把握し、適正なコストのコントロールを念頭に置きつつ、品質・スケジュールの最適化を図りながらプロジェクトを推進していきます。

説明責任の確保

設計者や施工者の選定理由や合理性について、投資家や運営会社など様々なステークホルダーへの説明責任(アカウンタビリティ)を果たすための支援を受けられます。また、調達プロセスの透明性が確保されることで、発注者の内部統制に沿ったプロジェクト推進の円滑化を図ることができます。

発注者業務の量的・質的補完

発注者業務の一部をコンストラクションマネジャーに委託することで、担当者の業務を適正な業務量に軽減し、効率良く進めることができます。また多くの発注者にとっては専門分野でない建築技術や知識について、専門家による最適なサポートを受けることができます。

コンストラクションマネジメントは、現在さまざまな建物用途で採用されています。具体的にはホテルなどの宿泊施設、オフィスビル、商業ビル、物流施設、集合住宅、福祉施設、医療施設、工場・研究所施設、学校施設などが挙げられ、様々な用途・規模へ採用が広がっています。また、最近では、関係者が多く複雑な調整が必要とされる再開発事業等の大規模プロジェクトにも採用され始め、CMの強みがより発揮されています。

コンストラクションマネジメント会社の種類や特徴

CM会社とひと括りにいっても、その成り立ちや系統は様々です。大きく分類すると、設計事務所系のCM会社、ゼネコン系・発注者系のCM会社、そして独立系のCM会社の3種類に分けられます。

設計事務所系のCM会社

設計事務所内部にCM部門を設けていたり、関連子会社としてCM会社を設立しているケースがあります。設計業務と並行してCM業務を行うこともありますが、その場合は、CMという業務の本質である中立性が十分に保てない可能性もあります。

ゼネコン系・発注者系のCM会社

ゼネコンなどの施工会社や、デベロッパーなどの発注者の立場にある会社を母体とするCM会社です。施工や発注に付随してCM業務を行う場合は、設計事務所系のCM会社と同様に、中立性が十分に保てない可能性があります。

独立系のCM会社

設計事務所やゼネコン、デベロッパーなど、建設プロジェクトに関係するどの会社とも資本関係や利害関係を持たないCM会社で、アクアもここに属します。どの様なプロジェクトにおいても、第三者としてのCMの本来の立場を発揮できる唯一の存在でもあります。

アクアのコンストラクションマネジメント

アクアはコンストラクションマネジメント会社として1998年に創設しました。2001年の日本コンストラクション・マネジメント協会の設立にも深く関わり、日本でのCM方式の確立に貢献してきました。

コンストラクションマネジメントのサービス内容は、それぞれのCM会社の立ち位置や得意分野により大きく異なります。アクアは、高い技術力を有する技術者集団が建設プロジェクトの課題解決にあたることと、プロジェクトの事業性を左右する建設コストを高精度でコントロールすること及び、それらをベースにしたコンストラクションマネジメントを得意としています。

アクアのコンストラクションマネジャーは、設計事務所や施工会社出身の技術者がほとんどです。意匠、構造、設備、積算、施工など、様々な専門的知識を有するメンバーから構成されたチームがお客様をサポートしています。設計事務所や施工会社との間に立ってお客様の専門性を補完し、ご要望や意図を正確に把握したうえでプロジェクトの推進を支援いたします。

また、アクアはコストマネジメントにも強みを持ち、他社とは一線を画す精度の高さを誇っています。専門のコストチームが基本計画の段階で精度の高い概算を算出し、数量積算による詳細内訳を根拠として、ゼネコン入札から見積の精査まで、徹底したモニタリングと協議をお客様に代わって行います。各段階でのVE/CD提案や妥当性の検証により、予算との乖離や品質の低下を抑え、コストの最適化を実現いたします。アクアのコストマネジメントついて、詳しくは建設コスト最適化ページをご覧ください。

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