建設コスト最適化・コストマネジメント
工事費予算立案支援・概算工事費算出・VE提案・見積精査・施工者選定支援

一般的な建設プロジェクトにおける工事費は、実施設計終了後、施工者からの最終的な見積によって確定します。企画の段階ではその工事費を予測した予算を策定しますが、建設プロジェクトの経験が少なかったり、経験を持たないお客様にとっては非常に難しい問題です。

プロジェクトが進む過程での建設コスト変動要因は、お客様自身の要望の変化や、設計者によるデザイン変更および社会情勢の変化等の外的要因が挙げられます。こういった建設コスト変動要因と工事費予算との整合を都度確認しながら、プロジェクトを推進していく必要があります。

また、施工者の選定時期や選定方法など、発注方式・スキームにより建設コストは大きく異なるため、その方針決定もプロジェクトの大きな課題です。

アクアは建設コストのプロとして、プロジェクトの各段階でお客様の意思決定や事業運営をサポートし、建設コスト最適化を実現します。このページでは、アクアのコストマネジメントを実際の作成資料を交えて各段階ごとに紹介します。

さらに詳細な情報をお求めの場合は、工事費の概算算出、ゼネコンの見積査定など、建設コストに関するアクアの具体的なサービス内容を、実際に提供する成果物・帳票などを交えながら紹介しているPDF資料「コストマネジメントサービスのご案内」もダウンロードいただけます。ぜひご活用ください。

アクアが支援するプロジェクト アクアが支援するプロジェクト

※基本設計終了段階でゼネコン選定を行った場合の例

資料請求・ダウンロード

建設プロジェクトに携わる事業主・発注者の方に向けて、建設プロジェクトのコストマネジメントに関するサービス内容や、コンストラクションマネジメントの基礎知識・導入のメリットをつかんでいただけるPDF資料をご用意しました。建設コストに関するマネジメントやCM方式の導入を検討中の方はぜひご活用ください。

コストマネジメントサービスのご案内

工事費・建設費の概算算出、ゼネコンの見積査定といったアクアの業務で実際に提供する成果物・帳票を交えながら、事業企画・設計・発注・施工といった各段階での具体的なコストマネジメントサービスの内容を紹介しています。

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CM方式導入ハンドブック

CM導入に関する基礎知識や導入のメリットをまとめているほか、アクアが実際に業務で提供している成果物・帳票を通じてコンストラクションマネジメントの具体的なサービス内容をつかんでいただけます。

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各段階の
コストマネジメントの事例

企画段階

プロジェクトの立ち上げ時はその事業性を検証するために、工事費予算の作成や開業までのスケジュール立案など、プロジェクトの実現性も含めた検討が必要になります。

お客様が事業化を検討している段階では、設計者や施工者も決まっておらず、技術やコストについて相談できるプロが不在のなか、工事費予算立案、発注方式・スキームやマスタースケジュールの検討などプロジェクトの成否を分ける意思決定を行わざるを得ない状況に置かれています。

アクアは、プロジェクトの工事費予算立案からお客様をサポートしています。建設プロジェクトの始まりから終わりまでを知り尽くしたコンストラクションマネジャーが、最適なスケジュールおよび発注方式・スキームを提案いたします。

さらに、事業収支を改善するために、アクアの技術者がボリューム図を元に精度の高い概算工事費の算出を行うとともに、抜本的な計画合理化の提案も行います。特に初期段階での構造計画や基礎計画の見直しは、工事費抑制に大きな効果を発揮します。

工事費予算立案支援

工事費予算立案支援

発注方式・スキーム提案

発注方式・スキーム提案

アクアによるサポート内容

工事費予算立案支援
プロジェクトの事業性検証のため、ボリューム図から精度の高い工事費を試算し、お客様の予算策定を支援
発注方式・スキームの
検討・提案
プロジェクトの課題を把握した上で、コスト・工期を最適化する発注方式・スキームとコストマネジメントスケジュールを立案
工事費削減のための
抜本的改善提案
アクアの豊富な業務実績で得た経験や技術力を活かし、構造計画など工事費への影響が大きい要因を検証した上で、予算超過リスクを回避できる抜本的な改善方法を提案

基本計画・基本設計段階

基本計画・基本設計段階では、お客様の要望をもとに建物の基本的な形や仕様が固まっていきます。この段階で設計者や施工者も概算見積を行うことがありますが、一式計上で金額根拠が不明瞭な場合が多くあります。また、過剰な仕様の見込みや見積への計上漏れなどの問題も散見され、以後のプロジェクト運営におけるリスクが残ります。

一方アクアは、基本計画図や基本設計図を元に、建築工事の主要工種の数量積算を伴う概算工事費を算出します。数量積算をもととした精度の高い概算のため、施工者選定の前段階で現状の建設コストを確度高く把握でき、工事費予算との比較が行えます。

予算を超過している場合は各工種の細部にわたってVE/CD項目を抽出し、予算超過を回避する方策を提案します。また、乖離が大きい場合は構造計画や平面計画、施設規模に関わるような抜本的な改善提案を実施します。

基本計画・基本設計段階であれば大きな方向修正も可能ですが、あとの段階になるほど修正に要する労力と時間は増していくため、この段階での検討は非常に重要なものになります。

数量積算も併用する精度の高い
概算工事費算出

数量積算も併用する精度の高い概算工事費算出

工事費削減のための合理化検討・提案
(VE/CD提案)

工事費削減のための合理化検討・提案(VE/CD提案)

アクアによるサポート内容

設計進捗・工事費増減
モニタリング、技術サポート
設計図書の確認、工事費増減の確認及び複数案のコストシミュレーションを元に、設計内容の合理化を支援。お客様が迅速で最良な意思決定を行うための技術サポートも実施
基本計画図(基本設計図)から
精度の高い概算工事費を算出
基本計画図や基本設計図を元に、建築工事の主要工種については数量積算を行い、実勢単価を考慮した精度の高い概算工事費を算出
工事費削減のための合理化
検討・提案(VE/CD提案)
各工種の細部にわたってVE/CD項目を抽出し、予算超過リスクを回避する方策を提案。工事費予算との乖離が大きい場合、抜本的な改善提案を実施

施工者(ゼネコン)選定

最近では実施設計完了後の施工者選定ではなく、基本計画または基本設計にもとづいて施工者を選定するケースが増えてきています。発注方式には様々なケースがありますが、ここでは昨今増加している基本計画・基本設計段階での施工者選定についてご説明します。

基本計画図または基本設計図を元に施工者を選定する場合、実施設計図と違い積算の精度が低くなるため、各社の見積の精度にバラツキが発生し、施工者の比較・選定が困難になることがあります。また、工事請負契約は実施設計終了後の精算見積で行いますが、その見積金額との乖離が発生することもあります。

こうしたリスクを低減するために、アクアは精算見積同等の積算が可能な図面を設計者と協働で作成します。コストや品質に大きく影響する見積条件や工事条件、契約条件を見積要綱書や工事区分表等で明確に規定します。

また必要に応じて数量を拾い、金額抜きの内訳明細書を作成することもできます。内訳明細書を見積用資料として配布することで、多くの施工者による見積参加を可能とし、正当な競争環境を創出するとともに複数社間の正確な比較を可能にします。

ゼネコンの詳細内訳に基づく精度の高い見積書(精概算)に対しては、単価、数量、施工・仮設計画、工事工程の検証を実施します。数量の妥当性確認のため、アクアでも数量積算を実施する場合もあります。見積内容の疑義に関する質疑回答書を用いて実際にゼネコンにヒアリングし、工事費の妥当性を確認します。必要があればVE/CD提案を行い、工事費予算との乖離を解消します。

このような施工者選定方式の採用により、実施設計段階以降のコストマネジメントが容易になり、工事費の予算乖離を防止することができます。また、実施設計以降のゼネコンによる設計施工方式の採用も可能です。

試設計・数量積算・BQ作成

試設計・数量積算・BQ作成

ゼネコン見積内容の精査・妥当性検証

ゼネコン見積内容の精査・妥当性検証

アクアによるサポート内容

施工者選定用資料の作成
コストや品質に大きく影響する見積条件や工事条件、契約条件を見積要綱書や工事区分表等にて明確に規定
試設計・数量積算・BQ作成
精算見積同等の積算が可能な図面を設計者と協働で作成。アクアにて数量を拾い、数量明細書(BQ)を作成
ゼネコン見積内容の
精査・妥当性検証
ゼネコンから提出された資料を元に、単価、数量、施工・仮設計画、工程の検証を実施。設計図書との整合性も検証
ゼネコンヒアリング・交渉支援
見積内容の疑義に関する質疑回答書を用いてヒアリング。お客様とゼネコンとの交渉を支援

実施設計・精算見積段階

実施設計を進めるなかでも、発注者からの更なる要望や仕様の見直しによる設計変更、行政指導による変更など、さまざまな建設コスト変動要因が発生します。

アクアは実施設計をモニタリングし、施工者選定時に提出された精概算見積を元に建設コスト変動要素があればタイムリーにお客様に報告します。ゼネコンは精概算見積の内訳書などを根拠として増減項目ごとに積算することができるため、お客様は明確な増減金額を知ることができます。アクアは増減金額の妥当性を適宜検証し、必要があればVE/CD提案を行い工事費予算との乖離を防ぎます。

実施設計完了後のゼネコンの精算見積に対しては、単価、数量、施工・仮設計画、工事工程の検証を実施し、設計図書との整合性も検証します。単価だけでなく数量の妥当性確認のため、アクアでも数量積算を実施する場合もあります。見積内容の疑義に関する質疑回答書を用いて実際にゼネコンにヒアリングを行い、工事費の妥当性を確保します。

設計進捗・⼯事費増減モニタリングでお客様の意思決定をサポート

設計変更工事費増減項目表 設計図確認資料

アクアによるサポート内容

設計進捗・工事費増減
モニタリング、技術サポート
設計図書の確認と、工事費増減リストの管理で建設コストをコントロール。また、お客様が迅速かつ最適な意思決定を行う為の技術サポートも実施。
ゼネコン見積数量の妥当性
確認のための数量積算
単価だけでなく数量の妥当性確認のため、アクアでも数量積算を実施
ゼネコン見積内容の
精査・妥当性検証
ゼネコンから提出された資料を元に、単価、数量、施工・仮設計画、工程の検証を実施。設計図書との整合性も検証
ゼネコンヒアリング・交渉支援
見積内容の疑義に関する質疑回答書を用いてヒアリング。お客様とゼネコンとの交渉を支援
工事費削減のための合理化
検討・提案(VE/CD提案)
各工種の細部にわたってVE/CD項目を抽出し、工事費予算との乖離状況により、最終的な採否を検討

施工段階

施工段階では発注者要望による変更だけでなく、不測の事態や行政指導、テナント工事との調整による設計変更などによって工事費が増加する恐れがあります。

アクアは設計段階などと同様に施工状況をモニタリングし、工事費の増減に対して都度妥当性を検証します。アクアは工事請負契約における工事費の内訳を熟知しているため、契約内容からの変更に該当するか否かまで検証し、ゼネコンにヒアリングを行います。

また施工段階では、最終的な仕様材料等の物決めや様々な問題解決において、迅速かつ適切なお客様判断が求められる場面が多くあります。アクアの各専門分野の技術スタッフが技術的判断材料の提供や助言を行い、お客様のスピーディな意思決定を支援します。アクアはお客様と各関係者との間に立って情報を共有し、竣工に至るまで総合的にサポートいたします。

⼯事費増減モニタリングで⼯事費を適切にコントロール

工事費追加増減見積精査 増減数量のチェック 工事費増減金額管理表

アクアによるサポート内容

工事費増減モニタリング
現場定例会議への参加を通じて、変更内容に関してタイムリーに助言。工事費増減リストを作成しコントロール
工事費追加増減見積の
精査・妥当性検証
ゼネコンより提出された工事費増減見積に対し、単価、数量の検証を行うとともに、設計変更指示図との整合性を検証
ゼネコンヒアリング、交渉支援
増減見積内容の疑義に関する質疑回答書を用いてヒアリング。お客様とゼネコンとの交渉を支援
各種中間検査、
竣工検査への立会
品質確認はもとより、請負契約内容(変更内容含む)と現場施工状況の整合性も確認

サービス内容や導⼊に関するよくあるご質問

設計事務所やゼネコンの概算とアクアの概算は何が違うのですか?
アクアの概算は主要工種についての数量積算を行っているため精度が高く、算出根拠をすべて開示できることが特徴です。設計事務所の概算は一般的に坪単価で算出する簡易的なもののため、特殊な仕様や市場の価格変動に弱い傾向にあります。ゼネコンは概算を精度高く行うことも可能ですが、精算見積との乖離を恐れ過度な余裕を見込むケースが多く見受けられます。また、基本的に内訳は開示されないため詳細な内容が不明であったり、そこから変更の発生があった場合の差額算出も根拠が曖昧であることが多いです。
プロジェクトの事業性の判断のためにコストの裏付けが欲しいのですが、協力いただけますか?
もちろん可能です。プロジェクト開始前でも、お客様の事業に対する考え方等をヒアリングし、アクアの技術的知見にもとづいてブレの少ない工事費概算を算出いたします。お客様からいただいた計画イメージでは実現が難しい場合は、実現可能な計画への見直しとそれに伴うコスト算出で、お客様の事業収支が安定する形を検討いたします。
建物や建設コストの専門家がレポートすることで、信頼性の高いデータとして投資判断の根拠になり、また投資家やステークホルダーへの説明責任を果たすことにも役立ちます。
自社に前例がないプロジェクトなのですが、ご協力いただけますか?
可能です。一般的なコスト算出は類似のプロジェクトをベースとして算出しますが、アクアは前例がない場合でも細かく必要事項を積み上げていくため、精度高く算出することができます。
例えば、日本初上陸となるラグジュアリーホテルの場合では、海外視察などで仕様のイメージをお客様と共に固めながら、日本で実現するための現実的な調達方法や代替案を検討しました。お客様が想定するブランドイメージを担保するグレードを定義した上で精度高く試算し、プロジェクトの予算化までサポートしています。
建設会社から提示された見積が妥当なのかが判断できないのですが、検証してもらうことは可能ですか?
可能です。見積精査という形でサポートを行っています。具体的には、図面の精度や見積作成時の状況、施工計画、ゼネコンの会社規模等、建設コストに影響する要因を多角的に検証し、実勢価格との比較で妥当性を判断します。
高い場合と安い場合それぞれの要因がどこにあり、誰に起因する問題なのかを探り、発注者予算も加味した上で精査し、お客様に分かりやすくご説明いたします。また、検証の上工事費予算を超過する場合は、施工者との協議やVE/CD提案など、改善策の提案も併せて行います。
用地の取得や新築・建て替えの判断にも活用できますか?
活用いただけます。用地取得にあたって作成されたボリューム図をもとに、精度の高い概算を作成します。複数の計画案がある場合も、適切な判断ができるよう、それぞれにコストを算出し比較検討をサポートいたします。ボリューム図を作成する設計事務所がいない場合は、アクアにて作成することも可能です。
部分的にコストマネジメントのサービスを受けることも可能ですか?
アクアのコストマネジメントは、部分的にもサービスを提供しています。具体的には、概算算出・見積精査・VE提案といったメニューが挙げられます。既存建物には改修工事予算作成や修繕更新工事見積の精査など、どの段階でも柔軟にアクアを起用していただけます。
スポットで業務を依頼する場合、どのくらいの費用がかかりますか?
業務内容やプロジェクトの規模により異なってきますが、目安としては概算算出や見積精査の場合、平均的な金額として50万~300万円程度でお受けすることができます。
どのくらいの規模のプロジェクトから、相談ができますか?
基本的に規模の制限はありませんが、延床面積で数百㎡の小規模建築物から、100万㎡を超える大規模再開発まで幅広い実績があります。まずはご相談ください。

様々なご要望により柔軟に対応いたします。詳しくはお問合せフォームよりご相談ください。

建設コスト、プロジェクトの課題を
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