お役立ち情報ホテルの建築費とは?
坪単価、工事費の内訳・相場、コスト削減のポイント・事例を紹介

ホテルの建築費・建設費とは、ホテルの新築や増改築に伴って発生する、土工事・杭工事・躯体工事・仕上工事などの建築工事、電気や空調などの設備工事、外構工事などの費用を指します。

ホテルの建築費・建設費はホテル事業にかかる費用の中でも大きな割合を占めるため、金額の概算をおさえて、コスト最適化を実施することで、事業の安定化につなげられます。

この記事では、ホテルの建築費の概要、ホテルの種類・グレードごとの建築費用の相場、工事費の内訳とコストアップの要因、コスト削減に効果的なポイント、ホテルの建築・コスト最適化事例などを紹介しています。

ホテルの企画・開発・建設におけるプロジェクトマネジメントについて紹介している「ホテルPM(プロジェクトマネジメント)とは?活用のメリット、導入事例紹介」のページもあわせてご覧ください。実際の資料や成果物から具体的な支援内容をつかんでいただけます。

ホテルの建築費とは?

ホテルの建築費・建設費とは、ホテルの新築や増改築に伴って発生する、土工事・杭工事・躯体工事・仕上工事などの建築工事、電気や空調などの設備工事、外構工事などの費用を指します。

ホテルの建築費・建設費はホテル事業にかかる費用の中でも大きな割合を占めるため、金額の概算をおさえつつ、コストマネジメントをすることで事業の安定につなげられます。

また、ホテルの建設プロジェクトでは、躯体工事だけでなく内装や仕上げに関する工事も建築費として考慮する必要があります。さらに、ホテルの種類やグレードによって工事費が大きく変動するため、事業計画の段階でホテル建築費の概算を掴み、コスト最適化を検討することが重要となります。

建築費の算出方法である平米単価・坪単価とは

ホテルの建設費を簡易に評価する方法として、「平米(㎡)単価」や「坪単価」が用いられます。平米単価とは建物の床面積1平米(1㎡)あたりの建築費を表し、坪単価とは建物の床面積1坪(約3.3㎡)あたりの建築費を指します。平米単価や坪単価を比較することで、変動要素が多いホテルの建設費の指標にできます。

ホテルの建設は、ほかのビルディングタイプと比べて内装工事(仕上工事)の平米単価・坪単価が高い傾向にあります。さらに、ラグジュアリーホテルやシティホテルなど、ホテルの種類・グレードや求められる仕様によっても平米単価・坪単価は変動します。

平米単価・坪単価はあくまで建築費の概算をつかむための指標であり、正確な費用を算出するものではありませんが、概算を把握し指標を明確にすることで、コスト削減につなげられます。

ホテルの種類・グレード別の
建築費用の相場・目安とは

ホテルの種類・グレードに応じた建築費用の相場・目安について紹介します。グレード感が高いラグジュアリーホテル、スパやレストランなどの機能が充実したシティホテル、日本独自の宿泊施設の形態である旅館、出張などに使われるビジネスホテルについて、目安となる坪単価と建設費用への影響が大きいポイントを表にまとめています。

ホテルの種類・グレード別の建築費用の目安
ホテルの種類 概要 目安となる坪単価
ラグジュアリーホテル
  • ほかのホテルタイプと比較して総事業費が最も高額となるホテル
  • 内装工事や電気工事(照明・セキュリティ・ゲストサービスシステムなど)にかかる費用が他のホテルタイプに比べて非常に大きくなる
  • 多くのデザイナーやコンサルタントが参画し関係者が多くなるため、設計区分や役割分担が複雑となることが多い
250~350万円/坪
シティホテル
  • 都市部に立地し、ビジネス、レジャー、観光などさまざまな目的で利用されるため、テナントや機能が多く計画の難易度が高い
  • スパ、レストラン、宴会場などさまざまな共用施設が必要となる
130~220万円/坪
旅館
  • 敷地に余裕のある郊外に立地する場合が多く、外構工事にかけるコストの割合が高い傾向がある
  • 温泉設備など特殊設備が必要になることが多い
160~250万円/坪
ビジネスホテル
  • 利用や運用において高い効率性が必要となる
  • 計画および施工においてもスピード感が求められる
100~150万円/坪

ラグジュアリーホテルの建築費・坪単価
ー 最もグレード感が高く、ほかのホテルタイプに比べて建築工事費が高い

ラグジュアリーホテルとは、客室単価の価格帯が最も高く、内装のグレード感が高級なホテルタイプです。最高級に相応しい空間を実現するため、内装の細部までこだわりを持ってデザインされるケースが多く、内装工事費の比率がほかのホテルタイプに比べて高くなります。

また、厳重なセキュリティシステムやゲストルームの照明・空調などを制御するシステムなどが必要になるため、設備費用の比率も高くなる傾向があります。

さらに、都市部の複合ビルに入居するビルインタイプ、リゾート地に建つヴィラタイプなど、立地によってもラグジュアリーホテルの工事費は大きく異なるほか、オペレーターが外資系か国内企業かも建設費変動の要因となります。

外資系ラグジュアリーホテルの客室とダイニングの写真。
客室、共用部、内装デザイン、家具、アート、照明の選定など、細部までこだわり抜かれた空間となっています

シティホテルの建築費・坪単価
ー 宴会場やプールなどの共用部が占める割合によって建築費が変動する

シティホテルとは、都市部に立地し、ビジネス・レジャー・観光などさまざまな目的で利用されるホテルタイプで、テナントや共用施設が多いことが特徴です。

客室だけではなく、複数のレストラン、チャペル、宴会場、会議場、プール、大浴場、スパなどさまざまな共用部が設けられる場合が多く、大規模な施設となる傾向があります。

共用部には、演出効果の高い内装や照明、音響、映像などの設備が必要となります。さらに、プールや大浴場に水槽、ろ過装置、サウナ、ジャグジーなどの設備を設ける場合など、設備・施設の規模や内容が建築費の変動に影響します。

シティホテルの客室とレストランの写真。
シティホテルは観光からビジネスまで幅広く利用されるため、広く使いやすい客室だけでなく、レストラン・宴会場・大浴場など充実した共用部が求められます

旅館の建築費・坪単価
ー 温泉地・避暑地に計画されることが多いため、建築以外の外構工事費用が高くなる

旅館とは、和室や温泉施設などが設けられた日本独自の宿泊施設で、郊外の温泉地や避暑地に立地する場合が多いです。

旅館の特徴として、和風の外観、畳敷きの客室、露天風呂を備えた温泉施設などが挙げられます。また、郊外に立地することから敷地に余裕がある場合が多く、外構計画についても建物と調和させるための配慮が必要になります。

温泉地に旅館を建設する場合、空気中に含まれる硫黄成分による錆び対策や、屋外設備機器等に対する塩害対策が必要となります。さらに、温泉の供給量が不足している場合は新たに温泉井戸を掘る工事が必要になります。

旅館の外観と温泉の写真。
旅館は温泉地や避暑地などに建てられる場合も多く、自然の豊かさを活かすような客室や温泉施設の計画が求められます

ビジネスホテルの建築費・坪単価
ー 高い合理性が求められるホテルタイプのため、精度の高いコストマネジメントが必要になる

ビジネスホテルとは、出張などに使われる場合が多い宿泊機能に特化しているホテルタイプです。都市部の駅近辺など利便性の高い立地に建設されることが多く、客室面積は15~20㎡と比較的小規模となっています。

宿泊特化型の施設であるため、特に合理的な客室配置が必要となります。一方、他のホテルタイプと比較すると演出的な要素は少なくなるため、特殊設備などの工事費は無くなります。

また、共用部に大浴場を備えるなど追加の機能を設ける場合、工事費の増加や変動について把握しコントロールすることが重要となります。

ホテルの建築費用の内訳やコストアップに
影響するポイントを紹介

ホテルの建築費用の内訳やコストアップに影響するポイントについて紹介します。建設コストへの影響が大きい、土工事・杭工事・躯体工事、仕上工事、設備工事といった工種について、概要と工事費の割合について表にまとめています。

ホテルの建設費用の内訳
事業費の内訳・項目 概要 工事費の割合
建築工事
(土工事、杭工事、躯体工事)
  • 土工事(基礎や地下をつくるための地盤に関する工事)や、基礎、杭の設置、建物本体の躯体(鉄筋コンクリートや鉄骨)にかかる費用
15%〜25%
建築工事
(仕上工事)
  • 屋根、外装、建具、内装などにかかる費用
  • ホテルは客室数が多く、特にラグジュアリーホテルの場合は装飾的な要素も増えるため、仕上工事の費用は最も大きな割合を占める
  • ホテルのグレードが高くなるほど、希少な材料などを使う傾向があるため、仕上工事の割合が大きくなる場合が多い
30%〜50%
設備工事
(電気、空調、衛生、昇降機)
  • 照明、防災、給排水、空調換気、エレベーターなどの設備にかかる費用
  • 手の込んだ照明計画や、高い静音性能を求める空調計画などが必要な場合、設備工事費が高い割合になる
25%〜35%
外構工事
  • 敷地内の植栽や車路の舗装などにかかる費用
  • 景観を重視する計画や敷地が大きい場合などに、高い割合となる
5%~15%
FFE・OSE
  • 家具、什器、特殊照明、備品などにかかる費用
  • 客室数の多さや、共用部の施設の充実度によって工事金額が変動する

※FFE:Furniture,Fixture,Equipmentの頭文字
※OSE:Operating Supplies,Equipmentの頭文字

AV・IT
  • 映像、音響、ITなどにかかる費用
  • 宴会場や会議場の有無や、ホテルグレードによって工事金額が変動する
セキュリティ
  • 入退室管理、カードキーシステムなどにかかる費用
  • ホテルグレードやオペレーターが推奨するサプライヤーによって工事金額が変動する

ホテルの建築費で特に大きな割合を占めるのが仕上工事で、工事費の30〜50%のコストがかかるとされています。また、仕上工事の費用は、客室数の多さや、演出性やホテルのグレードの高さに応じて大きくなります。

ホテルプロジェクトのコスト削減に
効果的な5つのポイント

ホテルを計画する際、さまざまな与件や要望などによっていつの間にかコストアップとなってしまい、予算内に収まらずなかなか着工できないというケースも多くあります。

どのようなところに注意しながら進めれば、コストを最適化して計画を進めることができるのか、具体的なポイントを紹介します。

ポイント1:客室のバリエーションを少なくし、使用する建具やユニット製品を揃える

客室のバリエーションやタイプについては、通常、オペレーターからの要望を受けて計画していくことになりますが、客室のサイズや内装グレードを揃えて、建具やユニット製品を共通化することは、コスト最適化の上で非常に大切なポイントです。

特に、建具やユニット製品、特殊造作物など、工場である程度加工・組立てを行うものについては、サイズをなるべく統一することでコストの合理化が実現します。特に、客室のユニットバスは、サイズを揃えることで合理的な生産が可能となるため、コスト最適化の有効なポイントとなります。

ポイント2:合理性をなるべく高めつつ商品性とのバランスが取れた構造計画を行う

建物の構造計画について、合理性と商品性のバランスをどのように取るかもコスト最適化の上で大切なポイントです。

配置計画・建物ボリュームなどにもよりますが、なるべく均等スパンの構造計画とする、地下部分を極力小さくするなどがコスト削減に有効です。これらの工事は計画後半では変更することが難しい場合も多いため、計画の初期段階にこれらを検討しておく必要があります。

また、ハイサッシの採用とそれに伴う梁の扁平化や、客室天井高の確保に伴う高い階高設定などは、建設コストの上昇に直結します。コストと演出性や魅力などへの影響を複合的に捉え、最適なバランスを検討することが重要です。

合理的な構造計画の例。柱スパン(柱間距離)の寸法が長すぎず均一なため合理性が高い構造計画といえます

ポイント3:デザイナーの意図を尊重しつつ、デザインに優先順位・プライオリティをつける

ホテルの計画には、インテリアデザイナーやランドスケープデザイナー、照明デザイナーなど、多くのデザイナーが参画する場合があります。デザイナーの提案はホテルの魅力を高める上で重要となる一方、全ての提案を実現しようとすると莫大な費用がかかるケースも多くあります。

こうした事態を避けるためには、デザイナーが本当に大切にしたいことは何なのか、しっかりと意図を汲み取りプライオリティを共有した上で、どこまで実現させるのかを検討する必要があります。

提案の意図を汲みつつ優先順位やコストをかける部分を整理することで、コストの最適化とより良いデザインの実現が両立します。

外装仕上材の代替品比較資料。デザイナーの提案の意図をくみつつ、予算におさまる材料を選択することが重要となります

UB金物の代替品比較資料。デザイナー提案の意図考慮し、予算内に納まる代替品を提案します

ポイント4:特殊な設備や建設地が工事費の大きな変動要因になることに注意する

ホテルの工事費は、建設地の地盤・敷地形状・気候や、特殊な設備の導入の有無によっても大きく変動します。具体的には、軟弱地盤での杭工事・地盤改良、傾斜地の仮設計画・山留工事、岩盤地盤での掘削、寒冷地での厳冬期間の工事中断や採暖・各種寒冷地対策などがコストの変動要因として挙げられます。

また、ホテル自体にどのような機能を持たせるのかによっても工事費は大きく変わってきます。具体的にはプールや温泉の有無、宴会場やレストランなどの共用部の充実具合などがコストの変動要因として影響が大きいと言えます。

ホテルの建設費の変動要因の例
工事費が高くなりやすい例 概要・ポイント
軟弱地盤にホテルを建設する場合 杭工事・地盤改良工事が必要となり、コスト高の要因になるので注意が必要
傾斜地にホテルを建設する場合 仮設計画・山留工事、岩盤地盤での掘削が必要となり、コスト高の要因になるので注意が必要
寒冷地にホテルを建設する場合 厳冬期間の工事中断が必要であったり、採暖・各種寒冷地対策を取る必要があり、コスト高の要因になるので注意が必要
離島にホテルを建設する場合 作業員の手配が難しく宿泊費などが多くかかるほか、材料の輸送費も多くかかるので、注意が必要
プール・温泉などの施設を設ける場合 ろ過設備等の特殊設備を設ける必要がある

ポイント5:ホテル建築費を事業費として適切にコントロールするために、PM/CMを起用する

ホテルの建設費はグレード感、オペレーター、建設地などの変動要因が多くコスト高となりがちです。ホテルプロジェクトの事業費を適切にコントロールするために、PM/CMを起用することも有効です。

計画の初期段階から、ホテルプロジェクトに多くの知見を持つPM/CM会社を起用することで、コストの増大といったリスクについて専門的な立場から支援を受けられます。

一般的に、ホテルプロジェクトは関係者が多く調整や合意形成が複雑になります。適切な予算の策定や別途工事の調整などについてPM/CM会社からサポートを受けることで、スムーズな事業の進行が実現します。

外資系ラグジュアリーホテルのプロジェクト関係者の相関図の例。
ホテルプロジェクトは関係者が多いため、しっかりとした運営体制の構築が重要となります
※PA:Procurement Agent/家具・什器・備品の調達代行


ホテルの建築費・
コストマネジメント事例

この記事を作成したPM/CM会社であるアクアがこれまでに参画したホテルプロジェクトのPM・コストマネジメント事例を紹介します。

ラグジュアリーホテル、リゾートホテル、旅館、シティホテルについて、概要とコストマネジメントのポイントをまとめています。アクアはさまざまな規模・グレードのホテルプロジェクトの支援実績を有し、建築コストに強みを持っています。

事例紹介1:ラグジュアリーホテルの建築費・コストマネジメント事例

観光地に開発されたラグジュアリーホテルの新築工事におけるコストマネジメント事例です。アクアは基本計画から竣工まで一貫してコスト最適化を支援しました。

ホテルは景勝地の斜面に計画され、複数の低層棟で構成する想定でした。しかし、起伏のある敷地を平坦にするための土工事が高コスト要因となっていました。また、各棟に分散されたバック部門の配置計画や各構造計画にも改善の余地がありました。

発注者、設計者とも協議の結果、アクアの合理化提案の大部分が採用され、より合理的な基本計画プランにまとめられました。初期において合理化が達成されたこともあり、施工者選定、請負契約、施工の各段階で適切なコストマネジメントが実施でき、無事竣工を迎えました。

ラグジュアリーホテルの建築費・コストマネジメントのポイント

神奈川のラグジュアリーホテルにおけるコストマネジメントのポイント・効果は以下の通りです。

  • 初期段階で土地形状を踏まえた配棟計画を起案し、場外搬出土の削減を実現
  • 直接収益を生まない共用部の計画が過剰であったため、見直しと面積縮小を提案
  • 基本計画段階における構造設計を見直しを実施し、合理化案を策定

計画の商品性と合理性の両立を支援し、品質を保ちつつ多くの合理化・コスト最適化を実現した神奈川のラグジュアリーホテル

事例紹介2:ホテルリニューアルの建築費・コストマネジメント事例

リニューアルによる販売単価の向上と稼働率の改善を目的としたホテル改装プロジェクトです。今後のホテルのあり方の検討を含めたデザインの検証、経年劣化した設備の修繕と内装工事のコストバランスの調整、非工事エリアを稼働させながらの工事計画の調整などが課題でした。

アクアは商品性と工事費を見据えた企画設計を行い、何パターンもの事業スキームを検討しました。発注方式については、プロポーザルで選定したデザイナーが基本設計とデザイン監修を行い、施工者が設計施工を担う方式とすることで、デザイナーの提案力を引き出しつつ、設計施工者の設計調整能力と高い工事管理能力を最大限活かすことができました。

さらにアクアは、外資系ホテルプロジェクト特有の複層化したステークホルダーの統括を担いました。設計段階では、事業主とホテルオペレーターそれぞれの要望を設計仕様シートに落とし込んだ上で、設計の進捗にあわせてコスト情報を共有することで、予定工期と予算を遵守しつつ”話題性”の高い客室への改修を実現しました。

ホテルリニューアルの建築費・コストマネジメントのポイント

ホテルリニューアルプロジェクトにおけるコストマネジメントのポイント・効果は以下の通りです。

  • デザイナー選定において、各デザイナーの提案内容についてコスト試算を行い、コスト面も含めた総合的な経営判断を支援
  • 元施工者に限定されない施工者選定方式を提案し、正当な競争環境を創出
  • 設計段階、施工段階それぞれにおいて厳密なコストモニタリングを実施し、予算内での計画実現を支援

企画段階から参画し、デザインの方向性の検討から支援した千葉のリゾートホテル

事例紹介3:シティホテルの建築費・コストマネジメント事例

6カ月というホテルプロジェクトとしては非常に短期間のスケジュールで設計から工事契約までを行ったプロジェクトです。アクアは手戻りのない指示・情報整理・提案を行いつつ、コストモニタリングにより工事予算をリアルタイムに見える化することで、予定通りのスケジュール進行とコスト最適化を実現しました。

また、プロジェクト開始直後にホテルの仕様グレードをデザイナーと共有することで、予算超過を防ぎつつデザインの品質向上を実現しました。さらに、ホテル工事で複雑になりがちな建設工事と別途発注工事の工事区分を明確にしたほか、施工者見積金額の妥当性検証やVE提案を行い、工事請負金額が予算内に収まるように支援しました。

シティホテルの建築費・コストマネジメントのポイント

シティホテルにおけるコストマネジメントのポイント・効果は以下の通りです。

  • コストモニタリングにより工事予算をリアルタイムに可視化し、プロジェクト予算をマネジメント
  • ホテルの仕様・グレードをデザイナーと共有し、共通のコスト感覚を持ってプロジェクト進行することで予算超過を予防
  • 施工者見積金額の妥当性検証やVE提案により、工事請負金額を予算内に調整

短期間でのプロジェクト進行と品質の高いデザインを両立した名古屋のライフスタイルホテル

まとめ:ホテルの建築費・コストマネジメントのポイントをおさえて、
ホテル建設プロジェクトを円滑に進めましょう

ホテルの建築費・建設費は、ホテル事業全体の中でも大きな割合を占めるため、適切なコストマネジメントが重要となります。ホテル事業において、建築費・コストマネジメントの要点をおさえ、プロジェクトを円滑に進めるためのポイントは以下の通りです。

  • ホテルの建築においては、躯体工事だけでなく内装工事の費用も考慮した概算工事費を把握することで事業の安定につながる
  • ラグジュアリーホテル、シティホテルなど、ホテルの種類やグレードごとの坪単価や相場をつかむことで、適正なコストを把握できる
  • ホテルの建築費用の内訳やコストアップにつながるポイントを把握することで、適切な建設費用のマネジメントにつなげられる
  • 客室タイプをなるべく揃えるなど、コスト削減つながる計画のポイントをおさえることで、建築費用の最適化につなげられる
  • ホテルプロジェクトに専門性のあるPM/CM会社を起用することで、事業費のコントロールや最適化が実現できる

アクアは、ホテル建設に対する専門性と高い技術力を活かしたコストマネジメントを通じ、お客さまの建物・施設の建設コストを最適化し、プロジェクトの予算超過リスクを低減いたします。概算工事費の算出や建設プロジェクトの予算立案など、ホテル建設の事業収支に関してお困りの方は、お問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。

ホテル建築費に関する
事例・リンク

ホテルPM(プロジェクトマネジメント)とは?活用のメリット、導入事例紹介

ホテルの企画・開発・建設におけるプロジェクトマネジメント(PM)について紹介しているページです。ホテルプロジェクトにおけるPMの意味、PMを活用するメリット、PM会社の特徴、PM会社を起用した計画一覧、PM導入事例などを紹介しています。

サービスページ「建設コスト最適化・コストマネジメント」

アクアのコストマネジメントサービスについて、企画、基本計画、実施計画、施工などの各段階ごとに紹介しているページです。実際の作成資料を元に、工事費予算立案支援やVE提案など具体的なサポート内容をご覧いただけます。

マネジメントコントラクト(MC方式)とは? メリット、ホテル運営方式(FC・リース等)との違い、導入事例

ホテルを所有・経営する会社が、運営だけを別の会社に委託するマネジメントコントラクト方式(MC方式)について紹介しているページです。マネジメントコントラクト方式(MC方式)の概要、所有直営方式・リース方式・FC方式との違い、MC方式を採用した場合の注意ポイントなどを紹介しています。

サービスと費用(コンストラクションマネジメント)

コンストラクションマネジメント、保有施設のファシリティマネジメントなどのサービスと費用について紹介しているページです。工事発注時のゼネコン見積の精査・妥当性検証、月額定額契約での技術支援など、さまざまな状況に応じたサポート方法や費用を具体的に紹介しています。

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